体調が何となくすぐれないなど、気になる症状がある際はお気軽にご相談ください。また、職場の定期健診や入社時健診などの各種健康診断も実施しています。
かぜ症候群について
かぜ症候群(いわゆる「風邪」)の原因は80~90%がウイルスといわれています。空気中に浮遊しているウイルスなどの病原体が、気道内に入って気道粘膜に付着し、侵入と増殖することから始まります。
〈症状〉
1 : 全身症状(発熱、頭痛、全身倦怠感)
2 : 鼻症状(鼻水、鼻づまり)
3 : 咽頭症状(咽頭痛)
4 : 下気道症状(せき、たん)
〈治療〉
ウイルス性のかぜ症候群であれば、安静、水分・栄養補給により、自然に治癒します。抗菌薬も一般的には不要なことが多く、解熱剤も適宜使用する程度でよいと思います。原因がウイルス以外の細菌等によると思われる場合には、適した抗菌薬を投与します。
〈生活上の注意〉
普段から予防することが重要です。特に、外出時にはマスクをし、外出後には手洗い・うがいを必ず励行してください。
Page Topインフルエンザについて
インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛等全身の症状が突然現れます。また普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳等の症状も見られます。御高齢の方や免疫力の低下している方では肺炎を伴う等、重症になることがあります。流行時期は例年12月~3月頃です。
〈予防法〉
以下の6つが有用とされています。
1 : 流行前のワクチン接種
ワクチンを接種すると「かかりにくくなる」こと、「かかっても軽くすむ」というメリットがあります。
2 : 咳エチケット
3 : 外出後の手洗い
4 : 適度な湿度の保持(50-60%が目安)
5 : 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
6 : 人混みや繁華街への外出を控える
〈診断〉
鼻汁を採取し、通常は広く使用されている迅速診断キットで診断します。検査の感度は60%前後と報告されており、15分以内に診断可能です。ただし発症早期(12時間以内)は診断率が低く、当院では早期診断に有用な診断機器(富士フィルム社製 IMMNUNO AG1)を導入し、補助的に使用しています*。
*発症後6時間で約80%の診断率
〈治療〉
内服薬(タミフル)が有名ですが、1回の吸入で治療が終了するタイプ(イナビル)なども使用できます。発症から48時間以内に治療を開始すると、発熱期間は通常1~2日間短縮され、鼻やのどからのウイルス排出量も減少します。治療は発症後早ければ早いほど有効性が高いといわれています。
Page Top生活習慣病について
生活習慣病は食習慣・飲酒・喫煙など様々な生活習慣により内臓脂肪型肥満となり、これが原因となって引き起こされる疾患の総称です。具体的には以下の疾患があげられます。
✓ : 高血圧症
✓ : 高脂血症
✓ : 糖尿病
✓ : 高尿酸血症
✓ : 歯周病 など
これらが進行すると心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患に発展する可能性が高まるため、予防が最も重要です(表)。当クリニックでは適切な食事・運動、節酒および禁煙に関する様々な資料を用意し、改善点を患者様と一緒に考えていければと思っています。治療が必要な場合は、各学会のガイドラインを基に患者様のライフスタイルに合った治療法をご提案いたします。
- 栄養・食生活
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適正な栄養状態、栄養素(食物)の摂取
適正な栄養素(食物)の摂取のための個人の行動
個人の行動を支援するための環境づくり
- 身体活動・運動
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国民の身体活動・運動に対する意識向上
日常の活動性および運動習慣を持つ者の割合の増加
これらの活動を行うことができる環境づくり
- 休養・こころの健康づくり
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十分な睡眠をとり、ストレスと上手につきあう
身体およびこころの健康を保つための三要素:
・適度な「運動」
・バランスの取れた「栄養・食生活」
・心身の疲労回復と充実した人生を目指す「休養」
- たばこ
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たばこの健康影響についての十分な知識の普及
未成年者の喫煙防止(防煙)
受動喫煙の害を排除し、減少させるための環境づくり(分煙)
禁煙希望者に対する禁煙支援
- アルコール
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多量飲酒者の減少
未成年者の飲酒防止
節度ある適度な飲酒についての知識の普及
- 歯の健康
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「8020(ハチマル・ニイマル)」運動の実現
歯の喪失防止:原因となるう触・歯周病の予防
- 糖尿病
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一次予防の推進:
・生活習慣の改善
・糖尿病有病者の早期発見・早期治療
- 循環器病
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一次予防の推進:
・生活習慣の改善
・循環器病の早期発見
- がん
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一次予防の推進:
・生活習慣の改善
・検診による早期発見・早期治療
(表)生活習慣病予防(健康に本21より抜粋)
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